2010/12/05

ノンフィクション


マンハッタンのワイン屋に酒を買いに入った。


店内では常連の男とオーナーが上機嫌な感じだった。


僕はあまり英語が得意では無いが ガンガン話しかけるタイプで


オーナーに何かおすすめのワインはあるかと声をかけた。


するとオーナーがベロベロで、


「今、俺たちが飲んでるバーボンはビンテージだぜ!飲むか?」 (多分)


おい〜!と思いながらも、僕は右手でGOODサインをし 急遽飲み会が始まった。


バーボンの度数を見ると確か50度くらいだった。


仕事の話や,音楽の話,色々話した。知らぬうちにベロンベロンになっていた。


「トイレ行きたいんやけどー」


と店の裏の地下に案内してもらった。階段を下りているとパッと目に入ってきた絵があった。


「 WHAT THIS !」


オーナーは少し顔が変わり説明してくれた。


「俺の友人のアーティストの作品で展覧会で買った物だ」 (多分)


僕は駄目元で笑いながら


「売ってくれないよね〜?」


と言うと、彼は少し間を置き


「いいよ。??ドルでどう?」


高っ〜〜〜〜!と思いながら、なぜか僕はバーボンの勢いもあり、


ディスカウントプリーズも言わなくすぐに


「 I BUY !」


ワインを買わずに絵を買ってしまった。でもいい気分だった。


その後に、オーナーは


「彼は去年なくなったんだ。」


売るんかい!と突っ込みを入れそうになったが、後は俺に任せろとばりに大きくうなずいた。


トイレをすまし、もう酒飲まれへんわ〜ってくらい酔うてたんで、


「ワインは明日買いに来るわー」


と店を出た。





この絵だけは大事にもって帰ろうと飛行機に持ち込んだ。


乗り継ぎのサンフランシスコの空港でビールを飲んでいたら、


ハッと思い出した、トイレに忘れた〜〜〜。


ダッシュで戻ったら絵はまだあった。


良かった〜とひと安心。


無事に日本に到着し、家に帰って日本のビールはうまいな〜と晩酌をしていたら


またまた・・。関空のトイレに忘れた〜〜〜。


すぐに電話したら、トイレにまだ絵はあった。奇跡。


この絵はトイレと酒に縁があるのかもしれない・・・。


良い事も悪い事も乗り越えて物には味(念)が入って行く気がした。



後々、Bretschneiderの事を調べたけど詳細は出てこなかった。

ただ、僕はこの絵を凄く気に入っている。